ドローイング作品について

5月に新しくオープンする木版画のレクチャーを伝えるアトリエにて個展をします。

そのための制作を、今年に入ってからすすめていてドローイングや版画の制作に追われています。

こちらは、ドローイング

台湾に入ってすぐとりかかった作品

このシリーズは2009年からスタートさせたもの

今回から、新しい色彩と構図で構成し制作しています。


これまでにも、イメージの中に地図を取り込んでいたけれど

それらはあくまでも「無限に広がる空想の中だけの世界で実際には存在しない場所」

という設定でした。


そしてこの作品からは、イメージの中に取り入れる地図というテーマを新しく構築し直しています。


僕が「今までに展覧会をした事のある場所」をモチーフとして取り入れて制作していこうというもの。

実際に見たことのある場所、行って自分の足で歩いてみたことのある場所。

そしてそこで出逢った人がいて、更に何かのつながりによって生まれた”縁”や”タイミング”か何か「目に見えないもの」によって、展覧会という形で僕が存在していた場所。


イメージの中で、大きなオレンジ色の場所が今回取り入れた地図

これは、中国の”瀋陽”という場所です。

それは、昨年5月に展覧会をした場所。

日中国交正常化45周年を記念して行われた2人展で、中国人アーティストの方と僕とで。

イメージの背景に描いた影のようなモチーフも、同じフォルムです。


このテーマはずっと僕の中にあって、まだまだ展開していくと思います。

始めたきっかけみたいなものとしては「日本の形がタツノオトシゴに似ている」という単純なことから。


「地図と”何か他のもの”が同じ形っていうこと」

それは、僕にとってはとても面白くて、それでいて不思議なこと。

今いる場所がどこで自分が誰であり、

そしてそれが実際に存在する正確なフォルムとして描かれているものが「地図」


凄く高い高い空の上から見なければ、実際には見ることのできない形が記してあるもの。

これからもこのテーマをどんなふうに表現していけるか楽しみです。

そしてこちらは、このシリーズ2作目

今いる場所、台湾の”台北”がモチーフです。



5月の作品展まであと2か月、ドローイングと木版画作品を中心に展示する予定です。

また、今後も制作風景など公開していきたいと思います。

Noriyuki Muraki

村木 紀之 (noriyuki muraki) 1982 Born in JAPAN I lived in France from 2006 to 2017 I start working in Taiwan from 2018

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